親が亡くなった直後は、悲しみのなかで複数の手続きを同時に進めなければなりません。しかも「7日以内」「3ヶ月以内」「10ヶ月以内」と、期限のある手続きがいくつもあります。期限を過ぎると取り返しのつかないケースがあるため、まず全体像を把握することが重要です。
この記事では、死亡直後から1年以内にやることを時系列で整理します。特に「3ヶ月以内の相続放棄」は多くの方が見落としがちな重要期限です。
📋 この記事でわかること
- 死亡後7日以内に死亡届の提出が必要(戸籍法第86条)。提出しないと火葬ができない
- 相続放棄を検討する場合は3ヶ月以内(民法第915条)。この期限だけは厳守が必要
- 相続税の申告が必要な場合は10ヶ月以内(相続税法第27条)
目次
親が死んだら:時系列でやること一覧
死亡直後〜7日以内
- 死亡診断書(死体検案書)の受け取り(医師から交付)
- 死亡届の提出:死亡を知った日から7日以内に市区町村役場へ(戸籍法第86条)
- 火葬許可証の取得(死亡届と同時に申請)
- 葬儀社への連絡・通夜・葬儀の手配
- 近親者・会社・学校等への連絡
1週間〜1ヶ月以内
- 健康保険・年金の資格喪失届の提出(国保は14日以内、社会保険は5日以内が目安)
- 世帯主変更届(世帯主が亡くなった場合、14日以内)
- 銀行口座の凍結確認・仮払い制度の利用検討
- 遺言書の有無の確認
- 相続人の確定(戸籍謄本の収集)
- 生命保険・死亡退職金の請求(期限があることが多い)
3ヶ月以内
- 相続放棄・限定承認の申述(相続を放棄する場合は必須:民法第915条)
- 相続財産の全体把握
- 遺産分割方針の協議
4〜10ヶ月以内
- 遺産分割協議書の作成・署名(相続人全員)
- 銀行口座の解約・払い戻し手続き
- 不動産の相続登記(2024年4月から義務化:3年以内)
- 相続税の申告・納税(必要な場合:10ヶ月以内)
1年以内(余裕があれば)
- 準確定申告(故人の1月1日〜死亡日までの所得税申告:4ヶ月以内)
- クレジットカードの解約
- サブスクリプションの解約
- デジタルアカウントの整理(SNS・メール・クラウド等)
期限を絶対に守るべき手続き3つ
- 死亡届の提出:7日以内(火葬に必要)
- 相続放棄の申述:3ヶ月以内(延長には特別な理由が必要)
- 相続税の申告:10ヶ月以内(期限超過で加算税・延滞税の可能性)
専門家が必要になるタスク
- 相続税の申告(税理士)
- 不動産の相続登記(司法書士)
- 遺産分割協議書の作成(行政書士・司法書士・弁護士)
- 相続人同士で争いがある場合(弁護士)
よくある質問
Q. 準確定申告とは何ですか?
故人の1月1日から死亡日までの所得(給与・年金・不動産収入等)について、相続人が代わりに確定申告をおこなう手続きです。死亡日から4ヶ月以内に提出が必要です(所得税法第124条)。
Q. 年金の受け取りはいつまで請求できますか?
未支給年金(死亡後に支払われるはずだった年金)は、遺族が5年以内に「未支給年金の請求書」を提出することで受け取れます(年金時効消滅不適用法)。
Q. 特別縁故者への相続財産の分与とは何ですか?
相続人がいない場合、被相続人と特別の縁故があった方(内縁の配偶者・長年の介護者等)が、家庭裁判所に申し立てることで財産の分与を受けられる場合があります(民法第958条の2)。
まとめ
- 死亡届は7日以内。火葬に必要なため最優先で対応する
- 相続放棄を検討する場合は3ヶ月以内(期限厳守)
- 相続税の申告は10ヶ月以内。申告が必要かを早めに確認する
- 準確定申告(死亡から4ヶ月以内)も忘れずにおこなう
参考資料・一次ソース
免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的・医療的助言を行うものではありません。具体的な手続きや判断については、弁護士・行政書士・税理士等の専門家にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり、法改正等により変更となる場合があります。
監修・執筆:井上剛志
行政書士/終活カウンセラー上級/成年後見制度アドバイザー/宅地建物取引士
相続・不動産・終活分野の手続きを専門とする行政書士。おくりびとジャーナルにて制度・法律・費用に関する記事を執筆。
行政書士/終活カウンセラー上級/成年後見制度アドバイザー/宅地建物取引士
相続・不動産・終活分野の手続きを専門とする行政書士。おくりびとジャーナルにて制度・法律・費用に関する記事を執筆。
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※ 掲載情報は執筆時点のものです。具体的な手続きは専門家にご相談ください。

