遺品整理は、故人の人生と向き合いながら進める作業です。体力的な負担だけでなく、精神的な辛さも伴います。しかし業者に頼まず自分で進めることで費用を大幅に抑えられ、大切な品を自分の目で確認できるというメリットもあります。
本記事では、自分でできる遺品整理の手順・費用の目安・仕分けと断捨離のコツを解説します。「何から始めればいいか」迷っている方の参考になれば幸いです。
- 遺品整理を自分でおこなう場合の費用は、ゴミ処分費用(数万円〜)のみ
- 業者に頼む場合の費用は1Kで5〜15万円、3LDKで20〜50万円が目安
- 貴重品・重要書類の確認を最初におこなうことが鉄則
自分で遺品整理をする場合の費用と期間
自分でおこなう場合の主な費用は、不用品の処分(粗大ごみ・一般ごみ・不用品回収業者への依頼)にかかるものです。1〜2Kの部屋であれば数万円程度で収まるケースが多いとされています。期間は家族での作業で、1Kなら1〜2日、3LDKなら数日〜1週間程度を目安に考えるとよいでしょう。
自分でできる遺品整理の手順
①貴重品・重要書類を最初に探す
作業のはじめに、貴重品と重要書類を優先的に確認します。通帳・印鑑・保険証券・不動産の権利書・有価証券・現金・貴金属・遺言書などが該当します。特に遺言書は家の中のどこにあるかわからないため、引き出し・押し入れ・金庫の中を丁寧に確認してください。
②仕分けのルールを決める
「残す・譲る・処分する」の3カテゴリで仕分けをおこないます。感情的になりやすいため、仕分けの基準を事前に家族間で話し合っておくとスムーズです。「着手後は感傷的にならない」と決めて作業すると効率的に進められます。
③家族で役割分担する
1人で作業すると体力的・精神的な負担が大きくなります。「貴重品担当」「衣類担当」「台所担当」など、部屋や品目ごとに役割を分けると効率的です。
④不用品の処分方法
- 粗大ごみ:各自治体の申し込みフォームまたは電話で収集を依頼(1点あたり数百円〜)
- 一般ごみ:自治体のルールに従い分別
- リサイクルショップ・ネットオークション:家具・家電・衣類の売却
- 不用品回収業者:一度に大量を処分したい場合に有効(費用の見積もりを複数社で比較する)
遺品整理の断捨離コツ【感情に流されないために】
遺品整理で難しいのは、思い出のある品を前にすると「捨てられない」という気持ちが強くなることです。以下のコツを参考にしてください。
- 「1年以上使うか」を判断基準にする:実用性がなければ保留箱へ
- 写真に撮ってから手放す:思い出は記録に残せる
- 一度に全部やらない:衣類→書類→趣味品の順で日をまたいで進める
- 家族1人で決めない:形見分けの候補は他の家族に確認してから処分する
- 「供養」の気持ちで進める:感謝しながら手放すことが、精神的な負担を軽くする
無理に急がず、複数回に分けて進めることが遺品整理の基本です。
遺品整理業者に頼む目安
次のいずれかに当てはまる場合は、業者への依頼を検討することをおすすめします。
- 一人暮らしで大量の荷物がある
- 遠方に住んでいて何度も訪問できない
- 遺品を見ることが精神的につらい
- 特殊清掃(孤独死・長期放置等)が必要な場合
業者に依頼する場合の費用目安は1Kで5〜15万円、3LDKで20〜50万円程度とされています。ただし業者によって大きく異なるため、複数社の見積もり比較をおすすめします。

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よくある質問
Q. 故人の現金を遺品整理中に見つけたらどうすればいいですか?
相続財産として相続人全員に帰属します。発見した現金は勝手に処分・使用せず、相続人全員で確認・協議してください。相続税の申告対象となる場合があります。
Q. 亡くなった方の衣類はいつ処分しますか?
時期に法的な決まりはありません。四十九日を過ぎてから整理するご家族が多いですが、心理的な準備ができたタイミングで進めれば問題ありません。
Q. 賃貸住宅の場合、遺品整理はいつまでに完了させる必要がありますか?
賃貸契約の解約手続き・退去日によります。大家・不動産管理会社と早めに相談し、退去期限を確認した上で計画的に進めることをおすすめします。
まとめ
- まず貴重品・重要書類(通帳・保険証券・遺言書等)の確認を最優先でおこなう
- 仕分けは「残す・譲る・処分する」の3カテゴリで事前ルールを決めておく
- 不用品の処分方法は粗大ごみ・リサイクル・業者の3択で費用と手間を比較する
- 精神的・体力的に難しい場合は、費用目安を確認の上で専門業者への依頼を検討する
参考資料・一次ソース
行政書士/終活カウンセラー上級/成年後見制度アドバイザー/宅地建物取引士
相続・不動産・終活分野の手続きを専門とする行政書士。おくりびとジャーナルにて制度・法律・費用に関する記事を執筆。
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