相続手続きチェックリスト完全版【期限順・全44項目を行政書士が解説】

📋 この記事でわかること
  • 相続手続きには「7日以内」「3ヶ月以内」「10ヶ月以内」と明確な期限がある。期限超過は過料・不利益の原因になる
  • やることは死亡届・年金停止・銀行凍結・相続放棄・相続税申告の順で優先度がある
  • デジタル遺品(スマホ・サブスク・SNS)の整理も相続手続きの一部。見落とされやすい盲点

親が亡くなった直後にやるべきことは、感情的に辛い状況のなかで複数の手続きを同時に進める必要があります。

しかも期限を過ぎると取り返しのつかないケースがある手続きが複数あります。相続放棄の期限(3ヶ月)を過ぎれば借金も含めて相続したとみなされ、相続登記を3年以上放置すると10万円以下の過料が科される可能性があります。

本記事では、相続手続き44項目を期限順に整理したチェックリストとして提示します。行政書士の視点から、特に見落としやすい「デジタル遺品」「サブスク解約」の手続きも含めて解説します。

※本記事は2026年3月時点の情報をもとに作成しています。


目次

相続手続きの全体タイムライン

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手続きは「いつまでにやるか」で整理するのがもっとも効率的です。

期限ごとの大きな区切りは次のとおりです。

期限主な手続き
7日以内死亡届・火葬許可申請
14日以内健康保険・年金の届出
3ヶ月以内相続放棄・限定承認の検討
4ヶ月以内準確定申告(所得税)
1年以内相続登記(3年以内が法定義務)
10ヶ月以内相続税の申告・納付

【期限順】相続手続きチェックリスト全44項目

死亡直後〜7日以内

  • 死亡診断書を医療機関から受け取る
  • 死亡届を市区町村役場に提出する(死亡を知った日から7日以内)
  • 火葬許可申請書を提出し、火葬許可証を受け取る
  • 葬儀の手配をする
  • 勤務先・関係先に訃報を連絡する
  • 遺言書の有無を確認する(自宅・貸金庫・法務局の保管制度)

14日以内

  • 国民健康保険・後期高齢者医療保険の資格喪失届を市区町村役場に提出する
  • 年金受給停止の手続きをおこなう(日本年金機構またはねんきんダイヤルへ連絡)
  • 未支給年金の請求をあわせておこなう
  • 世帯主変更届を市区町村役場に提出する(世帯主が亡くなった場合)
  • 介護保険被保険者証を市区町村に返却する

3ヶ月以内

  • 相続人全員を確認する(戸籍謄本で法定相続人を特定)
  • 相続財産の洗い出しをおこなう(預貯金・不動産・有価証券・負債)
  • 相続放棄または限定承認を検討する(借金がある場合は特に重要)
  • 相続放棄する場合は家庭裁判所に申述する(3ヶ月以内が原則)
  • 自筆証書遺言がある場合は家庭裁判所で検認手続きをおこなう

4ヶ月以内

  • 準確定申告をおこなう(被相続人の当年1月1日〜死亡日の所得税申告)

速やかに(期限の定めなし・早めに着手)

  • 相続人全員の戸籍謄本・印鑑登録証明書を収集する
  • 被相続人の連続戸籍謄本(婚姻から死亡まで)を収集する
  • 遺産分割協議をおこない、遺産分割協議書を作成する
  • 各金融機関に死亡の連絡をおこなう(口座凍結の手続き)
  • ゆうちょ銀行の相続確認表を窓口に提出する
  • 各銀行・証券会社の相続手続きを進める
  • 不動産の相続登記申請をおこなう(3年以内が法的義務・2026年4月義務化)
  • 生命保険の死亡保険金を請求する(3年以内の時効に注意)
  • 自動車の名義変更手続きをおこなう
  • クレジットカードを解約する
  • 携帯電話・スマートフォンの解約手続きをおこなう
  • NHK受信料の名義変更・解約をおこなう
  • 電気・ガス・水道の名義変更または解約をおこなう
  • 賃貸物件の退去手続きをおこなう(居住していた場合)

デジタル遺品の整理(見落としやすい項目)

  • スマートフォンのロック解除・データのバックアップをおこなう
  • サブスクリプションサービスの解約をおこなう(Netflix・Amazon Prime・Spotifyなど)
  • オンラインバンキング・ネット証券のアカウントを確認する
  • PayPay・楽天Pay等の電子マネー残高を確認・手続きする
  • 暗号資産(仮想通貨)のアカウントを確認する
  • SNSアカウント(Facebook・Instagram・X等)を削除または追悼アカウントに設定する
  • LINEアカウントのデータを確認する
  • 楽天ポイント・Tポイント等のポイントを相続または使用する
  • エンディングノートや遺言書に記載されたパスワードを確認する

10ヶ月以内

  • 相続税の申告・納付をおこなう(基礎控除を超える場合のみ)
  • 相続税の配偶者控除・小規模宅地等の特例を検討する

特に見落としやすい3つの手続き

相続登記の義務化(2026年4月〜)

2026年4月から相続登記が義務化されました(不動産登記法第76条の2)。相続を知った日から3年以内に登記申請をおこなわない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

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「とりあえず後回し」にされがちな不動産の名義変更ですが、義務化以降は放置リスクが格段に上がっています。

デジタル遺品の整理

スマートフォン・サブスク・SNSアカウントなどのデジタル遺品は、対応しないと継続課金が発生し続ける場合があります。

特にクレジットカードと紐づいているサブスクリプションは、カード解約後に未払いトラブルになるケースがあります。カード解約の前にサブスクの解約を先にすることが重要です。

未支給年金の請求

亡くなった月の年金は翌月に振り込まれる仕組みのため、死亡時点で受け取れていない年金が残っているケースがあります。未支給年金は相続財産ではなく遺族固有の請求権ですが、請求期限(5年)があるため、年金停止手続きと同時に申請しておくことをおすすめします。


よくある質問(FAQ)

Q:相続放棄の3ヶ月の期限は延長できますか?

できます。財産の調査が複雑で3ヶ月以内の判断が困難な場合、家庭裁判所に申し立てることで延長が認められるケースがあります。借金の有無が不明な場合は、早めに家庭裁判所または弁護士・司法書士に相談することをおすすめします。

Q:相続手続きをすべて自分でやることはできますか?

法律上は可能です。ただし相続人が複数いる場合や不動産・有価証券が含まれる場合は、手続きが複雑になります。相続税の申告が必要な場合は税理士、不動産登記は司法書士、遺産分割協議書の作成は行政書士が対応できます。

Q:銀行の相続手続きに期限はありますか?

法律上の期限は定められていませんが、口座が凍結されると相続手続きが完了するまで資金を引き出せなくなります。また相続税の申告・納付には10ヶ月以内の期限があるため、それに合わせて銀行手続きも早めに進めることが現実的です。


▶ 関連記事:ゆうちょ銀行の相続手続き【必要書類と6ステップ】

▶ 関連記事:親のスマホ・パソコンをどうする?デジタル遺品整理のコツ

まとめ

相続手続きは期限ごとに優先順位をつけて進めることが重要です。

  • 7日以内:死亡届・火葬許可
  • 14日以内:年金・健康保険の届出
  • 3ヶ月以内:相続放棄の判断
  • 速やかに:銀行・デジタル遺品・不動産登記
  • 10ヶ月以内:相続税の申告

特にデジタル遺品の整理は見落とされやすい盲点です。スマホのロック・サブスクの継続課金・SNSアカウントの放置は、対応が遅れるほど処理が複雑になります。

個別の手続きで不明点が生じた場合は、行政書士・司法書士・税理士への早めの相談を検討してください。


参考資料・一次ソース

  • [法務省|相続登記の申請義務化](https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html)
  • [日本年金機構|年金を受けている方が亡くなったとき](https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tetsuduki/jukyu-henka/20140421.html)
  • [国税庁|相続税の申告手続き](https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/27.htm)
  • [e-Gov法令検索|不動産登記法第76条の2(相続登記の申請義務)](https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000123)

免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的・医療的助言を行うものではありません。具体的な手続きや判断については、弁護士・行政書士・医師等の専門家にご相談ください。掲載情報は執筆時点のものであり、法改正等により変更となる場合があります。

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監修・執筆:井上剛志
行政書士/終活カウンセラー上級/成年後見制度アドバイザー/宅地建物取引士
相続・不動産・終活分野の手続きを専門とする行政書士。おくりびとジャーナルにて制度・法律・費用に関する記事を執筆。

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    この記事を書いた人

    井上剛志のアバター 井上剛志 行政書士・終活カウンセラー上級

    行政書士として相続・遺言・成年後見などの実務に従事し、終活分野の相談を多数対応。終活カウンセラー上級、成年後見制度アドバイザー、宅地建物取引士の資格を活かし、法的リスクへの備えや不動産整理まで総合的にカバーしています。親の介護と相続を経験したことから、実務知識と当事者視点をあわせた情報提供を重視。読者にとって「すぐに使える終活知識」をモットーに、わかりやすく丁寧な解説を行います。

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